自転車屋と自転車売り場の違い
- giorgioarumani888
- 6月12日
- 読了時間: 4分
色んな所で購入できるようになった自転車ですが、今日は自転車屋と自転車売り場の違いについてちょっとお話。
購入後すぐにハンドルが動いてしまった自転車が持ち込まれたのがきっかけです。
本来、自転車屋の店員さんは自転車技士(旧:自転車組立整備士)と自転車安全整備士という二つの資格を持っています。
自転車技士とは、メーカーから出荷される未完成の自転車を、安全な状態に組み立てて販売する知識と技術を取得した資格です。
自転車安全整備士とは、自転車を安全に使用する上で必要な技術と知識を指導できる資格です。
では、自転車を販売するのに必ずこの資格が必要かというと、実はそうでも無いんですね。
ネット販売などがまさにそれです。
ネットで購入した自転車が箱に入ったままで「ハンドル、ペダルなどは自身で取り付けてください」となっているのは、ほぼメーカー出荷状態のままです。整備士の手はほぼ入っていない状態でしょう。
いわゆる横流しみたいなものです。
調整などもほとんどされておらず、動くけれども正常ではないという感じです。
ただし、店舗を構えた自転車屋のネット販売はその限りではないと思います。でも、配送中のトラブル等もあるかもしれないので、到着後に自転車店で点検などをしてもらうのが良いかもしれません。
では、実際のお店で自転車を購入する際に、ホームセンターやディスカウントショップなどの自転車売り場に行くのと、チェーン系でも個人商店でも自転車専門店に行くのでは何が大きく違うのでしょうか?
それが最初にお話しした自転車の資格の違いなのです。
個人商店の場合、間違いなく自転車技士(旧:組立整備士)と安全整備士の資格を持った方が、一から十まで全ての作業を行っています。組みあがった自転車の質は高くなります。
チェーン系の自転車屋でも店舗に一人以上は有資格者が常駐しています。アルバイトの方が大まかに仮組をした自転車を有資格者が最終で点検していく等、たとえアルバイトの方が組んだ自転車でも監視の目を光らせているので、個人商店と同様な質に近くなるでしょう。アルバイトの方でもかなりしっかりと指導を受けている状態と思われます。
そこで自転車売り場というのが、すごく難しいのです。
勿論有資格者がいる自転車売り場もたくさんあると思うのですが、そもそもアルバイトの方だけの場合も散見されます。もちろん組み立ての質は無残です。購入時のアドバイスもほとんどありません。
「これください!」
「ハイ」
自転車選んで、防犯登録して、お会計して、お持ち帰りな感じ。
で終わってしまうやり取りとか見てると目が点になります。ほぼスーパーのレジで野菜買うのと同じノリです。
基本的に防犯登録も整備士がいないと出来ないのですが、何店舗もあるところでは一人だけ資格者がいるだけでも、他の店舗で登録出来ちゃったりするので、難しい所です…(;^ω^)
販売時の自転車の出来上がりの質が、その後の維持費や寿命にも影響出てくるのですが、なぜネットやディスカウントショップで買う人が多いのかというと、専門店で同じ商品を比較した時に単純に安いからだと思います。
でも、その安さは途中の工程を省いているから安いのではないでしょうか。
自転車の価格を決めるポイントはいくつかあります。
鉄製、アルミ製などの素材で決まる価格。
オートライト、変速機、ブレーキのシステムなどの装備による機能で決まる価格。
シンプル形状、個性的な形、あまり見ないカラーなどのデザインで決まる価格。
ネームバリューによる価格。
これらの価格差は安いのを選んでも安全面には全く影響しません。
利便性や自己満足にどれくらいこだわるかだけです。
が、組み立てに手を抜く安さはそうはいきません。
それでも、やっぱり安さは魅力ですよね。
せめて状態が悪くなる前に、整備を受けてみてください。
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