変速機のワイヤー
- giorgioarumani888
- 4月10日
- 読了時間: 3分
ブレーキワイヤーの流れから、変速機のワイヤーについても少しばかり。
変速機が付いていない自転車にお乗りの方はあまり関係がないのですが、
先にもお話した変速機は路面などの状況によって走行の負担を減らすための機能です。
で、操作をした際にガチャガチャとチェーンが嚙み合っていないような音がする事があります。
これは変速機の位置がずれてしまっている症状なんですね。
変速機にはたくさんの歯車があり、そこをチェーンが通っていきます。
その時に歯車の位置がずれていると、チェーンが少しだけ引っ掛かってしまい
カチャカチャ、ガチャガチャと音がするのです。
ただ音がするだけなら耳をふさげば問題ないのですが、この音がしている間はチェーンと歯車が削れてしまう為、良い状態とは言えません。
早急に調整、修正が必要になります。
音の原因にはいくつかあります。
①外的な要因で変速機やフレーム自体が曲がっている。
②変速機の可動域がずれている。
③チェーンにゆがみが出ている。
④ワイヤーの伸びや劣化
等が挙げられます。
ここでは④のワイヤーについて少々。
変速機はシフトレバーを操作する事でワイヤーを引き、引かれる力で動作します。その際に細い針金を束ねたワイヤーは引っ張られる事で少しずつ伸びてしまうんですね。また、同様にワイヤーを包んでいるアウターには押される力が加わりわずかながら短くなっていきます。伸びたワイヤーは所定の位置まで変速機を引くことが出来なくなる為、位置がずれてしまうという簡単な原理です。
無理な操作をすればするほど伸びやすくなり、上り坂の途中まで頑張って踏み込んで「もう無理!」って限界が来てから変速操作をする場合などは、非常に変速機やチェーンに負担がかかってワイヤーが伸びちゃいます。
(この場合、ワイヤーだけでなくチェーンも伸びたりするので早めの変速操作が重要ですね)
使い方に負荷をかけてしまう癖がある方の場合、変速調整の頻度も増えてしまう傾向があるようです。
また、アウター内部でサビが発生していたり、アウターに折れが発生している場合は、ワイヤーを引く操作ではタイミングが合うけれども、戻す動作に抵抗があり反応が遅れる場合もあります。
アウターが劣化してボロボロ表面が崩れている場合はもう論外です。
ロードレーサーなどの変速操作はワイヤーを巻き込む構造になっている物もある為、強い負荷がかかってレバーの中でワイヤーがほつれる事もしばしば。場合によっては「タイコ」と呼ばれるワイヤーの先端が引きちぎられる事もあるんです。
YouTubeなどでも変速機の調整方法などがアップされている場合がありますが、単純にワイヤーの調整と良くて②の可動幅調整の仕方だけをアップしている事が多く、①と③のトラブルが発生している所を無視して調整を進めている場合がありますが、①と③が原因で変速機の異音が発生している場合、通常の変速機の調整を行うと大きな破損につながる場合がありますので気を付けてください。
自転車整備士であれば、少しさわれば原因がすぐに判断できるはずなので、変速機周りの異常を感じた場合にはぜひ相談するようにしてください。かえって安上がりだと思います。
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