top of page
検索

ジモい個人売買サイトの自転車って大丈夫?と言うギモン

giorgioarumani888
8月12日
読了時間: 6分

このところ、ご来店の方が増えてきておりちょっとだけ忙しくなってます。

久しぶりのブログ更新です。

最近、立て続けに承った修理車の傾向です。

どの方も、「自転車を買ったんだけれども、調子が悪いので見て欲しい。」

と言う内容。

自転車はどう見ても新車ではありません。個人売買で入手したとの事です。

【症例1】2万ほどで購入した有名メーカークロスバイク

比較的認知度の高いブランドで、前サスペンションを装備したクロスバイクです。

装備品などの仕様を見ると、おそらく20万前後はするとは思うのですが、懐かしのデュアルコントロールレバーを装備しているので、年式としては20年ほど前の物でしょう。

受け取ってから数日のようですが、後輪がパンクしているとお持ち込みいただきました。

タイヤはすでに限界状態で中身が見えており、ゴムも硬化している状態。とてもパンク修理では直りません。

前輪はどうかと確認してみると、ほぼ新品状態。販売前に交換している様子です。

後輪はタイヤとチューブの交換になる旨をお伝えしている時に、後ろのブレーキパッドが残っていない事に気付きました。すり減ったブレーキパッドが、本来パッドが当たらない車輪の側面に接触して塗装が擦り落されていたのです。

前輪側はどうかと確認してみると、ほぼ新品状態。でもブレーキレバーを握ると調整が甘々な状態。そして、ブレーキアウターケーブルはひび割れ状態。こちらも販売前にパッドのみ交換している様子です。

外観を見ただけの状態をお客様にお話して、最低限パッド、ケーブル、タイヤ、チューブの交換はした方が良いというご提案を金額と共にさせていただきました。

お客様が検討中に少しだけ自転車の操作をしてみます。

変速が正しく動かない状態と、駆動部分から整備士ならわかる異音がしてきます。

正しく動かない原因はシフトケーブルのアウター崩壊。

異音の原因はチェーンの1%以上の伸び。歯車とチェーンの間に隙間が見えています。

(これ、駆動系も乗せ換えが必要では…)

と変速状態を確認していて目に入ったのはサスペンションの塗装浮き。

(あ、サスのアウターチューブ腐食始まってる。)

お客様の検討中に再度ご説明。

おそらく、安全と継続した使用を考えるのであれば、余裕で10万を超える作業になる状態です。

出来るのであれば、新しい自転車を用意した方が良いのですが…

お客様はリスクをご理解いただいた上で、短期的に使うという事になりました。

今回はパッド、タイヤ、チューブの交換だけで済ませる事になりました。

いざ、交換しようと車輪を外そうとしたら、クイックレバーの錆固着でタイヤが外れません。

ブレーキパッドも固定ナットが錆で固着しており外れませんでした。

(あ、だから前だけ新品交換…)

おそらく出品前に作業頓挫したのかもしれません。

もちろんご依頼内容に関しては交換してお渡しとなりました。


【症例2】2万ほどで購入した有名メーカー電動アシスト

引き取ったばかりの電動アシストが走るとガタガタする、後ろのタイヤの空気がすぐに抜けるとのお持ち込みです。

タイヤは目視で分かる使用限界を超えている状態。走行面のゴムがほぼ残っていません。

ガタガタする場所はお客様もご理解しており、後輪とハンドルです。

状態を確認してみると、後輪ハブ軸はが完全に緩んでおり、尋常じゃないほどグラついています。

ハンドルはヘッドパーツと呼ばれる軸の部分に遊びがあります。よく見ると下側にはスジのように亀裂も見えます。

初期症状であれば増し締めやオーバーホールと言う作業で完了するのですが、症状が悪化している場合だと部品の交換が必要となります。

後のタイヤ交換は必須です。

条件により修理金額が大きく異なってしまう為、最安値と最高値でのお話をさせていただきました。

状態の悪化具合から長い事使用されているのかと思ったのですが、年式を確認してみると購入からまだ3年ほど。

症状としてはとても3年で発生する状態ではありません。

(あ、もしかしたら配達業で使われてたやつじゃね?)

少し心配になってチェーンを動かしてみると、やはりかみ合わせの悪い異音がします。

おそらくチェーンと歯車が消耗しています。

こうなると、モーターやバッテリーのコンディションも定かではありません。

全てのパーツを乗せ換えたら新車を購入するより高額になってしまいます。

前の持ち主が手放した理由を色々と憶測してしまいます。

お客様も購入3年と言う事で買ってしまったそうです。

仕方なくチェーン回りの状態はあきらめて、ヘッドパーツとハブ軸だけオーバーホールで済ませられるようであれば、直して乗ってみるとの事でした。

どちらも万全とは言い難いですが、再発リスクや操作リスクをご説明の上、短期的な使用を前提に一部パーツ交換を行い、ガタつきを無くした状態でお渡ししました。


【症例3】5千円のママチャリ

こちらも引き取ってきた直後にお持ち込みいただいた案件です。

6段変速の27インチ、オートライト装備の自転車です。

変速機を操作しようとしても動かないという事でした。

状態を確認してみると、一目瞭然で変速ケーブル内の錆びによる固着です。

そしてペダルを回してみるとボトムブラケットと言われる軸がガタガタになっています。

変速操作せずに一番重たいギアで立ち漕ぎばかりしてた自転車ではないかと憶測してしまいます。

後輪が回ると波打っています。スポークも何本か折れているようです。

前のブレーキパッドもほとんど残っておらず、ブレーキレバーはスカスカで、ブレーキ本体もかなり腐食が進んでおり、ワイヤーも錆が酷い状態です。

修理金額をご提示すると、修理はせずに使える所までこのまま使って買い替えますとの事でした。


さて、上記の症例で問題なのは何なのでしょうか。

販売側、購入側、どちら側も自転車の状態を正しく判断していないという事です。

販売側は「まだ動くから販売しても大丈夫だろう。」

購入側は「見た目に異常がなさそうだから購入しても大丈夫そう。」

販売側に問題が無いか問い合わせたとしても、相手がプロでない限りは正確な状態を返信してくれるとは思えません。

手軽に売買できるからこその問題なのです。

もちろん、全ての自転車が今回の案件の様な状態と言う訳ではありません。

とても状態の良い自転車も出品されています。

でも、安く買っても、修理に高い支払いをするのであれば本末転倒です。

購入金額と修理金額を合わせて新車と同等の支払いをした上に、新車よりも早く寿命が来てしまう可能性もあります。

個人売買はある意味ギャンブルです。当たりもあれば、外れもあります。

だからこそリスクを理解して購入していただければと思います。

 
 
 

コメント


bottom of page