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パンクとタイヤの太さは関係ありません

  • giorgioarumani888
  • 2025年11月1日
  • 読了時間: 5分

最近、文才が欲しいと思う店主です。


さて、自転車を購入する際に、皆さんが重視するポイントがあると思います。

デザインであったり、値段であったり、機能で選ぶパターンもありますね。

人によって着目するところは千差万別なので、自転車の選択肢も非常に増えてまいりました。

そこで、最近ちょくちょく目にするようになってきた自転車があります。

一般車のシティサイクルなんですが、27.5インチという普通の自転車よりも大きく太いタイヤを履いているものです。

本日はその27.5インチ軽快車についての使用上の注意みたいなお話をしたいと思います。


当店にも修理でお持ち込みいただくケースが増えております。

修理の合間にいろいろとお話を聞いてみると、

「太くてパンクしにくそうだから…」とか、

「車輪が大きくて速く走れそう…」とか、

「見た目が丈夫そう…」というイメージで購入しているようです。

実際に店主がいろいろな自転車屋(HCなどの自転車売り場も含めて)に行って接客を横から聞いてると、店員さんもそんなニュアンスのセールストークをしていますね…(;^ω^)


さて、本題の前にちょっと基礎知識です。

元々、27.5インチのタイヤというのはマウンテンバイクで使用されている規格のサイズです。

山道での走破性の良さなどを考えて採用されたサイズで、

最初のマウンテンバイクは26インチがスタンダードでした。

そこから、車輪がでかい方が木の根や凹凸の乗り越えやすいんじゃね?って事で29インチが登場。

その後、29インチだと車輪の剛性が足りないんじゃね?漕ぎ始めが重いんじゃね?って事で27.5インチが登場。

みたいな感じで流通しはじめました。

なので27.5インチ表記の自転車は比較的新しめになっています。

(厳密にはどちらのサイズも既存であった700、650というサイズの規格を流用しています)

ただ、このサイズはタウンユース用として使用するには少しばかり注意が必要なんです。


マウンテンバイク用のタイヤというキーワードだけで、なんとなく丈夫そうと思っていませんか?

実際にマウンテンバイク用のタイヤというのは丈夫ではありません。

断言しちゃいます。

マウンテンバイクは山道を無茶苦茶走っても壊れないように作っている自転車ではありません。山道を速く走る為に作っています。山道の上り下りを速く走る為には乗り手の負担を減らさないといけないので、基本軽量にしていく事が重要になります。だって、自転車は人力で動いているんだもん。

スタンダードだった26インチに比べて大きくなる27.5インチのタイヤを軽量にするのであれば素材を薄くするしかありません。タイヤの側面なんかはほとんどゴムが付いていないんですね~。ぺらっぺらです。

最近では一般車向け27.5インチタイヤなども出始めていますが、走行面の厚みを増やして重たくなっています。

タイヤの丈夫さという言葉に関しては普通の自転車のタイヤより劣る可能性もあるのです。

全体的な丈夫さで言うと、ママチャリに勝るものはありません。


そして、丈夫そうという見た目の太さで困ってしまうのが駐輪場です。

前輪をはめるレールにタイヤがすんなりハマりません。

タイヤのサイドを枠に擦りながら強引に押し込まないと所定の位置に届きません。さらに太いタイヤのせいで前輪ロックの爪が車輪やタイヤに当たってしまう事もしばしば…

この爪などがタイヤ側面に傷をつけてパンクしてしまうんです。

そして、タイヤが太いという事は地面との接地面積が増えるという事です。

面積が増える事でグリップ力は上がりますが、抵抗も増えるので速度の伸びは出にくくなります。

車輪が大きくなったからと言って、思ったよりも速くは走れないんですね。


更に注意するのは空気圧の管理です。

タイヤの性能にもよるので正しくはタイヤ側面に記載されている指定圧を確認してもらうのが良いのですが、27.5インチのタイヤは平均して指定圧力が4気圧ほどの物が多くみられます。

一般自転車用タイヤの指定圧力が3気圧ほどなので、普通の自転車よりも高い圧力を維持する必要性があります。

チューブの空気は時間と共に少しずつ抜けていきます。

気付かぬうちに下がった圧力で走行している間に、タイヤの中では様々な問題が発生してしまいます。

タイヤが太いほど症状がこじれるのですが、しぼみ始めたチューブとタイヤの密着が悪くなり、こすれたり、引っ張られたり、捻じれたりしていきます。

限界まで引っ張られるとバルブは引きちぎられ、こすれたあったチューブとタイヤの裏側はゴムが削り取られ、揉まれたタイヤは亀裂が発生し、捻じれたり折れたりしたチューブは空気を入れると裂ける場合があります。

バルブの根元がちぎれた場合は一発アウトでパンク修理は出来ないので即交換となります。

全体的に削れて穴が開いた場合も同様で、一か所だけの穴を塞いだとしても、他に削れている箇所がすぐに開いてしまう可能性が高い為、パンク修理が無駄になってしまうので、こちらも交換が必須になってしまいます。

運悪くタイヤの内側まで削り取ってしまっていたり、タイヤが割れてしまっているとタイヤまで交換です。


そして、この交換となった時に最後の注意点があります。

あなたが思っている以上にタイヤとチューブの値段が高いです。

まだまだメジャーな規格では無い為、大量生産をしていないので生産コストが高くなる事も要因ですが、

そもそもレース目的としているので、交換用として出ているタイヤがスペックアップを目的としている物が多いです。

安めのタイヤもまれにネットなどで見かけますが、コメントしづらい感じです。

元々マウンテンバイクを買っている人であれば、ある程度の覚悟があるかもしれませんが、ただのタイヤの太いママチャリ感覚で購入された方にとっては、予想を上回る金額でビックリするかもしれません。

比較するタイヤとチューブによっても変わりますが、一般タイヤの2倍くらいの部品代を想定しておいた方が良いでしょう。


もちろん、27.5インチのタイヤサイズが必要な使用目的の方もいらっしゃると思います。

購入する際に、本当に大型タイヤの必要性があるのかを十分に考慮して検討していただけると良いと思います。

パンクはタイヤの太さで防げるわけではなく、正しい圧力を維持する事で防げるのです。

 
 
 

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