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ネット購入自転車の注意点 取り付けミスが危険な理由

  • giorgioarumani888
  • 2 日前
  • 読了時間: 6分

春がやってまいりました!そして、この時期に増えるのが、ネット購入の自転車の修理です。

特に当店の場合は近くに大学の寮がある為か、非常に件数が増えてきます。入学時に購入した自転車を、調子が悪いけど騙し騙し使っていて、限界が来たのでお持ち込みというパターン。特に2年生ぐらいが多いよ!

手軽に安価で購入できるという魅力で飛びつきやすいのかもしれませんが、届いた自転車を自分で組み立てる際のリスクは理解しておく必要があります。特に、ハンドル、前輪、ペダルの取り付けが不十分だと、走行中に部品が外れたり破損したりして大きな事故につながる恐れがあります。去年の秋頃にも似たような記事を上げましたが、リマインドとしてこの記事では、ネット購入の自転車で起こりやすい取り付けミスの具体例と、その危険性、そして安全に乗るためのポイントを解説します。



ネット購入自転車の組み立てで起こる問題


ネットで購入した自転車は、ハンドルや前輪、ペダルやその他の細かな部品を自分で取り付ける必要があります。取扱説明書には「ほぼ完成状態」として記載されていますが、それは見た目だけです。まずは初期状態での組付けでミスが非常に多く、以下のような問題が発生しています。


  • ハンドルの固定不良

ハンドルを固定するボルトの締め付けトルクが弱いと、走行中にハンドルがぐらついたり外れたりします。逆に締めすぎるとボルトが折れたり、金属部分が摩耗してしまい、再度締め直しても固定できなくなることがあります。ボルトを締める順番も重要です。稀にハンドルの上下を逆に取り付けている方もいらっしゃいます。


  • ペダルのネジ山破損

左右で違うペダルの取り付けネジを間違った方向に回したり、無理に締め付けるとクランク側のネジ山がつぶれてしまいます。また、緩んだまま走行していてもネジ山がつぶれてしまうので、これによりペダルの交換だけでは済まず、クランクごと交換しなければならないケースもあります。


  • 前輪の取り付け不良

クイックリリースで固定されている前輪は、しっかり固定されていないと走行中に外れる危険があります。しっかりと固定しても、斜めに取り付けてしまう事もあります。それが原因でブレーキパッドの異常な消耗やタイヤの側面が削れて破裂することも良くある修理です。


  • 必要部品の取付忘れ  

反射板、ベルなどの保安部品とされている物が別途で封入されているのですが、これを見た目が悪くなるからとか、よくわからないからと言う理由で取り付けていない場合、安全運転義務違反になります。組み立て完了した後に不明な部品などが残っている場合は、取り付け忘れの可能性があるので必ず確認しましょう。


その他にもブレーキパッドの取付精度、変速機の未調整、ブレーキレバーの固定不足、サドルの固定不足など、見た目で分かりにくい不備が多数見受けられます。


これらのトラブルは、ほとんどが使用開始から2年以内に発生しています。つまり、組み立て時のミスが原因で早期に故障や事故につながっているのです。


取り付けミスがもたらす具体的なリスク


自転車の各部品は、正しい方法で取り付けられなければ安全に走行できません。以下は、取り付けミスが引き起こす具体的な危険例です。


・ハンドルの固定不良による事故


ハンドルがぐらつくと、操作が不安定になり転倒のリスクが高まります。ボルトが折れたり金属が摩耗すると、走行中にハンドルが完全に外れることもあります。これはハンドル操作ミスやブレーキ操作ミスなどで重大な事故につながるため、特に注意が必要です。締め直しをしても、摩耗したハンドルの固定力が上がらずに再発する事もあり、交換が必要になる事もあります。


・ペダルのネジ山破損による修理費用増加


ペダルの締め付け不足により走行中にペダルが脱落する事例があります。足を滑らせて転倒する危険性が高いだけでなく、脱落前にペダルがぐらついていると、ペダルのネジ山がつぶれ、酷い場合はクランク側のネジ山もつぶれる為、ペダルだけでなくクランクの交換も必要になります。クランクは自転車の中心部分で高価な部品なので、修理費用が大幅に増えます。


・前輪の取り付け不良による走行中の脱輪


前輪が正しく固定されていないと、走行中にバランスを崩して転倒します。さらに、正しく収まっていない前輪がブレーキパッドやタイヤに接触する事で、異常消耗させて制動力の低下や、破裂の原因となります。これも非常に危険で、命に関わる事故になることもあります。


・取付忘れによる事故


特に反射板は視認性を上げる為に必要な部品です。夜間走行時は車からも見えにくくなり、万が一車に追突された場合でも、自転車側の過失が大きくなってしまう事を理解しておきましょう。


取り付けミスによるリスクとは怪我のリスクの他に、金銭的なリスクも潜んでいるのです。


安全に乗るためのポイント


基本的に箱に入って届く自転車は、メーカー出荷状態と言われます。メーカーは出荷時に整備は行っていません。どこの自転車屋でも皆さんの手元に届いたネット購入の自転車と同じ状態で入荷します。自転車屋は皆さんがするように付属のパーツを取り付けるだけではなく、元々組み付けられている全てのパーツが正しい状態なのかを確認し、不備・不足・不良があれば、調整、修正、付け直しをしてお客様にお渡しします。作業工賃としては実質1万円ぐらいの手間をかけています。だからこそ自転車屋で購入する自転車には安心・安全と言う言葉が付いてくるのです。ネットで自転車を購入した場合、届いた自転車をそのまま乗るのは避けましょう。ほとんどの場合が未整備車です。安全に乗るために以下のポイントを守ることが大切です。


  • 専門の整備士に組み立てを依頼する

自転車店に持ち込んで、正しい取り付けと締め付けトルクで組み立ててもらいましょう。プロの目でチェックしてもらうことで、事故や破損のリスクを大幅に減らせます。ただし、持ち込みお断りのお店も多数あるので確認が必要です。


  • 取り付け説明書をよく読む

自分で組み立てる場合は、最低限説明書をよく読み、指定されたトルクレンチを使って締め付けることが重要です。適切な工具を使わないと、締め付け不足や過剰締め付けの原因になります。ただし、その場合はあくまでも自己責任です。整備士資格を持っていない人が組み立てた自転車が、組み立て中や使用中に壊れたとしても、それはメーカー不良ではなく、ただの整備不良になってしまいます。どのメーカーの取付説明書を見ても、「ほぼ完成状態」と書かれていますが、整備士目線で言うと、全行程の5割ほど仕上がっていれば上出来です。なので必ず最後に自転車屋で組み立て調整してもらうように記載が入っています。


  • 定期的な点検を行う

正しい状態にセッティングされた自転車であったとしても、パーツのクオリティや使用者の乗り方にもより差は出ますが、緩みやズレは必ず発生します。使用開始後も定期的にハンドルやペダル、前輪の固定状態は確認しましょう。その他の箇所も点検は必須です。異音やぐらつきがあればすぐに整備士に相談してください。


ネット購入のメリットと安全のバランス


ネットで自転車を買うこと自体は悪いことではありません。価格が安く、種類も豊富で自宅まで届けてもらえる便利さは大きな魅力です。ただし、組み立てや整備を自分で済ませると、今回紹介したようなリスクが高まります。

安全に長く乗るためには、届いた自転車を専門家に見てもらう事が必須です。そうすることで、事故のリスクを減らし、余計な修理費用も抑えられます。



 
 
 

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